2015年7月19日日曜日

新国立競技場、続行でも白紙でも何だかモヤッとする

巷をにぎわしている新国立競技場の白紙のニュース

白紙になって、国民はホッとしたのかもしれないけど、あれが無くなるのはなんか寂しい気もします。


テレビでよく写っているザハハディト氏の設計案の完成予想図↙︎。



主張が強く、とんがった強気の印象のデザインは、日本人好みとは言えなかったのかなぁと思う。

「ヘルメットみたい」だとか、「ルンバみたいだ」とか好き勝手言われていますが、ニュースで取り上げられているルンバっぽい物は、建築費を押さえるためにザハ氏が書き直した代替案だとか。


本当にコンペで採用されたのはこっちだそうですね。↙︎



僕は、この最初の案が実現したら世界中からすごい注目される競技場になったかもしれないと感じている。

書き直した代替案の方は、この最初のデザインの一番のいいところを殺してしまっている。それは、予算の関係上削られてしまった部分。2つのアーチのフォルムと、もう一つ、ぐるっとまわる回廊だ。

この回廊が実に美しいと僕は感じている。


だから、それが無い代替案の方がもし建てられても「なんだかなぁ〜」という建築になる気がしていた。白紙となって、ホッとする一方、ザハ氏の最初の案が無くなるのは残念すぎる。


だからといって、日本人建築家たちがしゃしゃり出て、新しいデザインが決まったとしても、モヤっとしてしまう。(仕方ないのかもしれないけどね)




日本人は、何かとミニマル信仰みたいなものがあるけど、僕はなんでもシンプルにすればいいとは思わない。

装飾を廃し、四角だらけの打ちっぱなしの建築は、予算を切り詰めれるし、ミニマルアートと相まって、もてはやされたと思うけど、もういいだろう。

現代では、シンプルは斬新ではない。


そういった意味で、このザハ氏のこの最初の案のアンビルド的建築が現代建築技術によって、いつか日本に建つ日が来てほしいと僕は願う。






深堀隆介
Riusuke Fukahori








0 件のコメント:

コメントを投稿